膝窩筋の役割とケア方法: 安定性を支える小さな筋肉
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膝窩筋とは
膝窩筋は、膝の後ろに位置する非常に小さな筋肉で、膝関節のサポートと安定性を助けます。興味深い事実として、膝窩筋は下腿区画の筋肉の中で唯一足首関節に影響を与えない筋肉です!この記事では、この小さな筋肉がどのように私たちの日常生活を支えているのかを詳しく見ていきます。
膝窩筋と膝窩
膝窩筋は、膝の後ろに位置する細長い筋肉です。この筋肉は深層筋に分類されており、膝窩筋の上には他の筋肉や構造が存在します。また、膝窩筋は「膝窩」の底部を形成します。膝窩とは、膝の後ろにある菱形の領域で、ここを通じてさまざまな神経や血管が通ります。
膝窩筋の動作
膝窩筋は、膝を内旋および外旋させる働きをします。これにより、歩行サイクルと膝の安定性が支えられます。歩行サイクルの閉鎖連鎖部分(立脚期)では、膝窩筋が大腿骨を外旋させ、膝の屈曲を開始します。開放連鎖部分(遊脚期)では、膝窩筋が脛骨を内旋させて膝を安定させます。
膝窩筋の神経支配
膝窩筋は脛骨神経によって支配されています。
膝窩筋の起始と停止
起始: 大腿骨外側顆および外側半月板後角
停止: 脛骨近位部後面
膝窩筋の機能
膝窩筋の主な機能は、膝を「ロック解除」し安定させることです。膝が完全に伸展された状態では「ロック」されていると見なされますが、膝窩筋はこのロックされた膝を屈曲させることで解除します。
この動作は、歩行サイクルで膝が屈曲と伸展を繰り返す際に非常に重要です。このため、膝窩筋がなければ膝は非常に硬く感じるでしょう!また、膝窩筋は膝の屈曲中に大腿骨を外旋させる役割も果たします。
膝窩筋の腱
膝窩筋には非常に強力な腱があり、筋肉の起始の一つである大腿骨外側頭に位置しています。この腱は膝関節包を安定させる役割を果たします。
膝窩筋腱の断裂
膝窩筋腱の断裂は可能性としてありますが、孤立した断裂は非常に稀です。断裂の程度によって治療法は異なりますが、通常は保守的な治療が行われ、MRIや関節鏡検査で診断されます。
膝窩筋腱障害
過度の使用により、腱に障害(腱障害)が発生することがあります。腱障害は、腱が徐々に損傷を受けることで、痛み、可動域の減少、腫れ、柔軟性の低下を引き起こします。膝窩筋腱障害は稀ですが、膝の外傷歴がある人や、坂道で頻繁にトレーニングを行うアスリートに発生する可能性があります。
膝窩筋腱炎の治療
膝窩筋腱炎の治療は一般的に保守的な方法が取られます。休息、アイシング、圧迫、挙上が基本です。また、抗炎症薬や局所麻酔薬、コルチコステロイド注射なども痛みの軽減に役立ちます。
膝窩筋の損傷
膝窩筋の損傷は急性または慢性的な場合があります。急性損傷は外傷による突然の損傷で、慢性損傷は過度の使用によるものです。
膝窩筋のストレッチ
カーフ(ふくらはぎ)をターゲットとするストレッチは、膝窩筋にも効果的です。例えば、壁に両手を置き、片足を前に出して膝を曲げ、後ろ足をまっすぐにして踵を床に付けた状態で体を前方に傾けます。
膝窩筋のエクササイズ
以下のエクササイズは膝窩筋を強化し活性化させます:
ゴブレットスクワット
レッグエクステンション
ハムストリングカール
カーフレイズ
これらの運動を取り入れることで、膝窩筋の強化と柔軟性向上を目指しましょう。
フィットネスにパッションがあり、8年間以上の筋トレ経験、ボディメイク、また、国内最大規模のボディビル大会『ベストボディジャパン』の出場経験有り。
さらに2023年にカナダ、トロントにある公立カレッジ Humber CollegeのFitness and health プログラムを卒業。フィットネスが発達している北米で解剖学や運動生理学、栄養学を学んだ事で、クライアントのゴールに合わせたアプローチやエクササイズを提供することを得意とする。男性だけでなく、女性も積極的に筋トレをし、健康そして理想な体づくりをサポートしたいという熱い思いを持ったトレーナー。カナダではパーソナルトレーナー、キックボクシングコーチとして活躍中。