筋肉の解説:梨状筋
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梨状筋とは
梨状筋は大臀筋の奥に位置する小さな筋肉です。その深い位置と小さなサイズのため、臀部の中でも見落とされがちな筋肉です。しかし、梨状筋は坐骨神経の問題や梨状筋症候群の原因となることがあり、痛みの要因にもなります。下半身の過度なトレーニングや長時間座っていることにより、梨状筋症候群のリスクが高まります。この詳細については、後ほど記事内で解説します。
梨状筋の起始と停止
梨状筋の起始
梨状筋は仙骨前面、仙結節靭帯、および大坐骨切痕から起始します。
梨状筋の停止
梨状筋は大転子の上部および内側に停止します。
梨状筋の神経支配
梨状筋は仙骨神経叢によって支配されています。
梨状筋の動き
梨状筋は脚の外旋に関与します。また、股関節が屈曲された状態では外転にも寄与し、骨盤の後傾や側傾をサポートします。
梨状筋症候群
梨状筋症候群は、梨状筋が痙攣を起こし、臀部に痛みを引き起こす状態です。梨状筋の痙攣が坐骨神経を圧迫し、脚にしびれや痛みを引き起こすことがあります。
梨状筋は日常の多くの動作、さらには長時間座っている時にも関与するため、過度に使用されやすく炎症を引き起こしやすい筋肉です。梨状筋症候群の一般的な原因には以下が含まれます:
過度な運動
過度な階段の昇降
長時間の座位
股関節の急激な捻じれ、転倒、スポーツ時の接触による怪我
梨状筋症候群の主な症状
坐骨神経痛
臀部のしびれが脚に広がる
臀部の圧痛
座るのが困難
長時間の座位で痛みが悪化
活動や動作で痛みが増す
梨状筋症候群は非常に深刻化し、日常生活や座ることすら困難になる場合があります。これらの症状が現れた場合、医師に相談することが強く推奨されます。
梨状筋症候群の治療
梨状筋症候群と診断された後、医師が治療計画を提供します。通常、治療は最小限で済み、筋肉には休息が最も重要です。痛み止め、アイスパック、温熱療法が症状を和らげるのに役立ちます。また、理学療法は脚のしびれやチクチク感を軽減するために有効です。重症の場合、ステロイド注射や電気刺激療法が必要になることもあります。非常に稀ではありますが、坐骨神経への圧迫を減らすために手術が必要な場合もあります。
梨状筋症候群のエクササイズ
フィギュア4ストレッチ 仰向けに寝て膝を曲げます。一方の足首を反対側の膝の上に乗せ、両手で持ち上げた太ももを胸に引き寄せます。この姿勢を30秒間キープし、足を入れ替えて繰り返します。
梨状筋のマッサージ
深部組織マッサージや手技療法は、梨状筋への血流を促進し、筋肉の緊張や痙攣を和らげるのに役立ちます。必ず資格を持つ専門家を訪れるようにしてください。
梨状筋のストレッチ
以下は梨状筋をストレッチする方法です
梨状筋のエクササイズ
片足リフト: 仰向けに寝て膝を曲げます。一度に片足を持ち上げ、すねが床と平行になるようにします。両足が上がったら、片足ずつ元に戻します。これを3セット10~12回繰り返します。
クラムシェル: 梨状筋は外旋筋であるため、クラムシェルは効果的なエクササイズです。詳細なチュートリアルは別途ご参照ください。
ヒップアブダクション: ケーブルマシンまたは抵抗バンドを片足首に装着します。マシンから遠い足首にバンドがかかるようにし、足を外側に動かします。これを3セット10~12回繰り返します。
フィットネスにパッションがあり、8年間以上の筋トレ経験、ボディメイク、また、国内最大規模のボディビル大会『ベストボディジャパン』の出場経験有り。
さらに2023年にカナダ、トロントにある公立カレッジ Humber CollegeのFitness and health プログラムを卒業。フィットネスが発達している北米で解剖学や運動生理学、栄養学を学んだ事で、クライアントのゴールに合わせたアプローチやエクササイズを提供することを得意とする。男性だけでなく、女性も積極的に筋トレをし、健康そして理想な体づくりをサポートしたいという熱い思いを持ったトレーナー。カナダではパーソナルトレーナー、キックボクシングコーチとして活躍中。